
和声がもつ「重力」という感覚
- info221737
- 8月22日
- 読了時間: 2分
みなさん、音楽に“重力”があると言われたら、どんなイメージを持つでしょうか。
少し不思議な表現に聞こえるかもしれません。
けれども、音楽の中には必ず「戻ってくる場所」が存在しています。
それが和声における**主和音(トニック)**です。
音楽は出発し、寄り道をし、ときに緊張を高め、そしてまた帰ってくる。
この動きによって物語性が生まれ、聴き手は“旅をした”ような感覚を味わえる。
それを「重力」と呼ぶと、とても分かりやすいのです。
もし“戻る場所”がなければ、音楽はどこまでも漂ってしまうでしょう。
逆に、ちょっと面白い和音や刺激的な響きは“重力が弱い”からこそ魅力的に聴こえる。
そう考えると、和声の仕組みはまるで宇宙の引力のように、音を引き寄せる力を持っているのだと思います。
学びとしてのヒント
フラメンコにおいては必ずしも同じ形で当てはまるわけではありません。
ただ、この「重力」という考え方は、音楽をより深く味わうためのヒントになると感じます。
演奏するときや音楽を聴くときに、
「いま音はどこに引き寄せられているのか?」
「どこに帰って落ち着くのか?」
を意識してみると、音の流れをより豊かに感じられるはずです。
和声を“重力”として感じる。
その小さな視点の変化が、音楽の聴き方や表現の仕方を大きく変えてくれるかもしれません。
今日も一緒に、小さな気づきを!


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